本研究室は平成16年(2004)4月からスタートした研究室であり,機械・機器・構造物などの人工物のモデル化,解析,設計に関する教育・研究を行います.このとき対象物の振動などの動的挙動に注目します.
振動は,高層ビル,橋梁,自動車,鉄道車両など,身の回りの至る所に生じており,それを低減する研究,あるいはそれを利用する研究が行われています.例えば機械や機械要素が振動することによって製品の加工精度が悪くなったり,騒音が発生したり,疲労したりするので,そのような場合は振動の低減が必要です.様々な振動低減手法が研究・開発されています.また構造物の剛性低下などの異常を早期に発見するための状態監視と異常診断(健全性評価)は,持続可能な社会実現のための重要な技術です.これらの振動低減や健全性評価を効果的に行うためには,対象物の振動特性を精度良く同定しておく必要があります.
本研究室では,これらに関連する教育・研究を行っています.下記URLにて研究室紹介の動画を公開しています.ご閲覧ください.
https://www.youtube.com/watch?v=0q_oZNlcfuY
振動工学に基づいて持続可能社会の実現に貢献する.
これまで当研究室では,本学以外からの学生を博士前期課程に数多く受け入れてきました.
しかし研究室教員の定年により,今後の当研究室の状態は不確定です.従いまして,令和6年度の入学生として学外からの学生の受入はできませんので予めお伝えいたします.あしからずご了承願います.
機械技術者として社会で十分活躍できる人材を育成することを目的としています.
以下のような特徴のある研究室にしていきたいと考えています.
1.学生のスキルアップ
研究室に配属されたら,以下の研究室内研修を受ける.
・振動工学の基礎を再学習する(英語の勉強をかねて行う).
・制御系設計ソフトウエア(Matlab)等の実習を受け,抵抗なく使用できるようにする.
2.工学的センスと独立心の育成
研究はできるだけ理論解析と実験を実施し,工学的センスと独立心の育成を目指す.しかし一方が中心となるテーマの場合,例えば実験が必要であれば機械工学実験のティーチングアシスタントを行うなど,不足する領域を別の手段で補い,学生全員が工学的センスと独立心の育成ができるようにする.
3.人間的な成長
研究室での生活,旅行などを通して一流の技術者・研究者として人間的にも成長できるような研究室とする.
4.研究室の雰囲気
学生の間では,テーマや学年の違いを越えて研究上のディスカッションが自由にできるような雰囲気があると共に,積極的に研究室の活動に参加し,率先して行動する伝統を作る.
5.研究室内の教育・研究環境
平成21年度に,学生の机,いす,ブックスタンド,電気スタンドを全て入れ替えた.
研究室の学生は,全員1台ずつデスクトップ・パソコンを与えられ,自分が本研究室を出るまで,そのパソコンを自分で管理する.報告書,論文,レポートなどの文書作成,(簡単な)計算はすべてそのパソコンで行うことができる.
解析関係の環境としては,簡単な解析は各自のパソコンで行うことができるが,大規模な解析は本学情報メディア基盤センターに接続して行う.
実験関係の環境としては,必要十分なセンサー,計測器,分析器が準備されている.
6.国内外の学会での講演
博士前期課程に入学(進学)したら,日本機械学会,自動車技術会の会員となり,在学中に少なくとも1回は学会で講演することを目標とする.研究テーマによっては国際会議で英語で講演する場合もある.なお企業との共同研究の関係などで講演できない場合もある.
必要最低限の費用(旅費,宿泊費,参加費等)は研究室で負担する.
また,研究成果はできるだけ論文集に投稿することを目標とする.
〒441-8580
愛知県豊橋市天伯町雲雀ケ丘1-1
E-mail
kawamura<at>me.tut.ac.jp
tajiri<at>me.tut.ac.jp
※<at>を@に変更してください